中古ビジネスフォンに対する偏見が払拭されたアルバイトの思い出
以前私がとある小さな出版社でアルバイトをしていたとき、中古ビジネスフォンが作業デスクに置いてありました。
小さな出版社と言えども電話はたびたび鳴り、それを取って要件を聞くのが私の仕事の一つでした。
アルバイトの先輩からそのビジネスフォンが中古であることを聞かされていた私は、正直不安が募っていました。
なぜなら、中古であることが影響して相手の言うことを上手く聞き取れなかったり、ボタンの不具合があって操作ができなかったり、回線が途中で途切れてしまったりするのではないかと気にしていたからです。
そのころの私はまだ20代前半と若く物を知らなかったということもあり、とても短絡的な考え方をしていました。
また、それを先輩に言うわけにもいきませんでしたので、ちょっとビクビクしながらいつも電話番をしていたのです。
しかし、その出版社に勤めていた1年の間で、その中古ビジネスフォンがトラブルを起こしたことはただの1回もありませんでした。そのころはかなりビジネスフォンの扱いにも慣れてきていましたし、もうそのビジネスフォンが中古だという事実を忘れているほどでした。
そのとき、中古だからといって何でもかんでも質が悪いというわけではないのだなと、私は学びました。
そして、そのことをしっかりと見越していたその出版社が凄いと思いましたし、アルバイトできて良かったと思いました。
ですので、そのアルバイトをしたことで中古ビジネスフォンに対する偏見が払拭されました。